ハイジのヴェトナム🇻🇳日記はコチラ🌴
20240303微笑みと寛容の国タイ
空港近くのカプセルホテルで、カプセルハッチの隙間にカードキーが入り込んでしまい、フロントのスタッフの男性に助けを求める。
彼は、ちょっと待って、とやりかけの仕事を終わらせると、直ぐキーを救出してくれた。
早朝フライトでチェックアウトする時には、彼は眠そうな顔をしてあくびを噛み殺しながらも、愛想は良い。
Sleepy?と聞くと、マツコ・デラックスのように「眠いわよ!」という感じで、応じてくれる。
タイで気付いた事がある。
このホテルのスタッフ男性(※多分)の唇には、ピンクの口紅が引かれていた。
そしてもう一人、チェンマイの空港で航空会社の搭乗口スタッフの大柄な男性が、前髪をピンで斜めに留め、唇には赤い口紅だった事を思い出す。
LGBTQなど性別に寛容だと言われる、タイならではの光景だと思う。
しかも二人とも、シゴト熱心で応対は丁寧でジェントリー。
搭乗口の男性は、バンコク行きの飛行機について私が聞くと、「マダム♪」と呼びかけて、優しく教えてくれた。
少なくとも日本では、メイクした男性が堂々とカウンターで接客している(お酒を提供するお店のカウンターではなく、空港やホテルの一般受付カウンター)姿を見ることはない。
日本から性転換手術のためにタイ入国する人も多いらしい。
ベトナムとくらべると、タイの人が特に優しいとかの問題ではないような気がするのだが、なんとなくタイは居心地が良かった事も事実。
ホーチミンに向かいタイを去る時には、なんだか寂しさも感じて、自分でも驚いた。
タイが微笑みの国、穏やかという印象は、どこから来るのだろう。
過酷すぎる歴史を持つ周辺の東南アジアの国々に比べてずっと独立を保っていたから、平和な雰囲気と国民性なのか。
ベトナムの人が不親切なわけでは無いし、タイの人がめちゃくちゃ愛想が良いわけでは決してない。
ホーチミンは活気があり、じゃんじゃん高級レジデンスが建ち、街中が振動している感じだ。
実際、早朝からgrabバイクのブーンという音が聞こえてくる。
バンコクはもう少し落ち着いた印象で(都市交通も発達しているから音も静か)、チェンマイと言ったら、あの快適な気候とスピリチュアルな雰囲気に心を鷲掴みされてしまったように感じる。
タイでは、寺が多く僧侶を見かける事も多いからなのか、歩行者を見ると車の方が止まる。これは、歩行者用信号のわたる時間がめちゃめちゃ短いうえに、横断報道側が青でもバイクが飛んでくるベトナムとは、違う点だった。
これくらいしか、比較すると思い浮かばない。
寺は、ぴかぴかしている南方仏教建築で、日本人の私からすると馴染みはないのだけれど。
実は、南方仏教は個人的修行重視(ドイステープの瞑想センターでは実際に、瞑想はindividualな実践であると説明された)で戒律も結構厳しいのだが、北方仏教の禅宗の修行のほうが厳しそうな第一印象を受けるのは、気のせいだろうか。
でも、誤解を恐れず言えば、北方仏教は「(皆が入れる)大きな乗りもの=大乗」と自称し、誰でも悟れると他力を認め、何でもあり(念仏唱えるだけとか)、のようないい加減さも持つ。
そこが良いところでもあるのだが。
三蔵法師が命をかけてインドまで旅して取ってきた「般若心経」は、短いけれど量子力学的な、抽象的な概念を持つ高度な教えだと、常々感じ入る。
本来、思考や感情、認識や物質の有無も相対的なもので実体はなく、それら全てを空と呼ぶ。
これって、宇宙の事ではないか。
だから、何でもありなのだけど。
観自在菩薩が仏弟子の舎利子に説明しているという形式なのも、面白い設定だと思うし、これが大乗仏教の宗派を超えた基本経典なのも、スゴイ事だ。
でも、これが仏教を堕落させたと思う人もいて、南方仏教に改宗する日本人の僧侶もいる。
日本では、南方仏教と北方仏教が初めて出会ったのはごく最近で、マインドフルネスが南方仏教の修行法を基にしていることから、私のように興味を持つ人も増えている。
話がそれたが、それでもタイは、寛容で微笑みの国。
不思議な魅力を持つ国だ。
0809 CAN THO-HCMC
HCMC行きのFUTAバスの予約は、昼の12:00。
DALATの窓口で直接購入したので、165kvnd。
4時間程でHCMCのバスステーションに着く。
チェックアウト前の、カントーでの朝食は、バインミーと決めた。
調べて、マーケットの近くにある人気店に行く事にした。
目玉焼きとトマト煮込ハンバーグ的なおかずと一緒に食べる。
ここもTHEローカル店で、観光客は私一人だった。
バインミーのバゲットは、どこの店でもカリッと焼いてある。
ハード系パンが好きな私としては、嬉しい限り。
宿まで最後のカントーを散歩しようと、クルーズ船のある港の遊歩道を周り道したら、ホテルやレストランの私有地がどこまでも続いて曲がれず、相当大回りの長い散歩となった。
港沿いは、静かで美しい南国リゾートという雰囲気である。
HCMCでもそうだが、雑多なローカルな場所と、外国人観光客向けの、広々とした美しい景観の場所とのギャップがある。
ヴェトナム駐在の外国人たちの住むレジデンスと呼ばれる高級マンション。
レジデンス付近の広々とした美しい公園で外国人家庭の子どもが遊ぶ。
美しい場所は国民の為のものでなく、外向けの応接間、迎賓館といったところなのだろうか。
もちろん、観光客向けの店は価格も一流で、外国人たちは金払いが良く、商売するには良いお客さんであるが。
昔々の子どもの頃、家のシャンデリアが吊るしてあってソファやテレビがある部屋の事を居間ではなく、応接間と呼んでいた友人を思い出す。
家族が集う場でなく、高級品だったテレビやソファ、シャンデリアで飾り、お客をもてなす為の部屋を作りたかった親世代たち、それはもっと昔からの名残かもしれない。
自分たちの生活の質を考えられるようになって、応接間から居間リビングと変化したのだろう。
10時にチェックアウトをすると、キャリーバッグを転がして、カントー最後の時間を過ごす。
バスステーションに行くgrab taxiを呼ぶまでの1時間は、近くのcafeに行く事にした。
コーヒーを頼もうかと思ったら、アルコールメニューもあったので、tigerを飲み、タクシーを待つ。
ヴェトナムは、コーヒー豆の産地でもあり、植民地時代の仏文化の名残か、オシャレなcafeも多い。
日本はあまり出回っていないという、ヴェトナムコーヒーのロブスタ豆。
クセがある為、ヴェトナム土産には、世界中で飲まれるアラビカ豆を選ぶ事、というアドバイスをよく見るが、出回っていないからこそ、ロブスタ豆を飲んでみたい人も多いと思う。
※私の友人からは、ロブスタ豆ご指名でお土産リクエストがあった。
ロブスタ豆の方が価格も安いので、ヴェトナムコーヒーフィルターと共にお土産にするのも、個人的にはオススメである。
私もスーパーマーケットで買ったコーヒー粉を、ヴェトナムコーヒーフィルターで淹れて、毎朝飲む。練乳も必要なく、豆乳や牛乳でカフェオレにしている。
ココナツオイルフレーバーのものなどもあるが。。
バスは、もうお馴染みとなった2段ベッドの上段でくつろぐ。
途中、サービスエリアで休憩するのも、分かってきた。
今回は、バスの運転手さんが親切な人で、私が休憩時にバスを降りる時、サッと運転台横の貼り紙を指差した。
そこには、サービスエリアでは20分間停車し、休憩する、という説明が英語で書いてあった。
ヴェトナムで長距離バスに乗った体験談をネットで見たが、休憩停車のバスの発車時間がいつか分からず、置いていかれないかドキドキした、と書かれていた。
大体、トイレを済ませて、売店で何か買う位の時間はあるとは思ってはいたが、今回運転手さんが明確に教えてくれたので、ありがたかった。
THEローカルな場所は、AWAY感がハンパない。。
外国人には、言葉が通じないので、めんどくさそうに無愛想な人もいるのだが、このドライバーさんは、顔は怖かったが、行動はとても親切だ。
外国人だと見てとって、わざわざ声がけをしてくれたのだ。
貼り紙はどのバスにもあるのかもしれないが、貼っている事を指差して教えてくれたのは彼だけだった。
ありがとう!思わず言うと、彼も嬉しそうだった。
夕方には、HCMCに無事到着。
長旅は終わった。
バスステーションはHCMC郊外にある為、帰宅の為、路線バスに乗りたくてウロチョロしたのだが、バスステーションにいるのに、乗りたいバスは来なかった。
grab taxiで1区まで行き、帰ったらずっと食べようと心に決めていたHUYNH HOAのバインミーを買い、いつもの路線バスで、アパートに戻る。
07/25にここを出てから、日本、ダラット、カントーと巡り、約半月の旅。
バインミーにかぶりついて、ビールを飲んで眠る、幸せ。
0808 CAN THO
早朝6時前には、カントーバスステーションに到着したので、水上市場まで行く事にした。
船に乗らずとも、メコン川の市場の様子を見るだけでも良いと思っていたが、そこは地元の客引きの方が一枚上手だった。
grab taxiが、水上市場通りに入って行くと、バイクがずっと並走してきて、私が下りるまで付いてくる。
こっちだ、こっち、とタクシーのドライバーを案内し、ドライバーも狭い市場通りの一方通行では行くしかない。
いつものように観光客を、早朝マーケット船に案内するつもりらしい。
もはや、実際に地元の人たちがメコン川で市場の取引をしているというより、客を船に乗せて雰囲気を味わせる観光クルーズ、カントーの一大観光目玉となっている。
200kvndと高値で観光価格だが(事前に調べたら半額のクルーズもあった)、予約無しで来て、何もしなくても連れて行ってくれ、コレをわざわざ見に来たのなら、選択の余地は無い。
この人達も生活が掛かっているのだし、見せてもらおう。
早朝の涼しいメコン川の風を感じて、舟に乗り一回り。
小舟が売りにくる様子を見るのだが、どの舟も売っているのは、クーラーボックスに入ったペットボトル飲料と、果物1種類だけ。
ローカルフードの朝食を買って食べるという光景は、見られない。
まあ、舟でわざわざ料理を作るのも大変だし、衛生的でもない、陸地の市場通りで食べれば良い訳で、今ではTHE観光クルーズなのだ。
土産物店で一時休憩と下ろされひと回りするが、買いたいものはなく、港に戻る。
とりあえずメコン川の水上市場を見た、観光船で。
という感想だったが、それもまた良しとしよう。
お腹も空いたので、どこかでできれば、カントーらしいローカルな朝食をと思って、市場通りをバス通りに向かい歩く。
路線バスが走っているはずだが、バス停らしきものも見当たらない。
キャリーバッグも重く感じる。
地図上ではバス停があるはずの場所にあった、半分戸外のローカル食堂に入る事にした。
スペアリブを焼いていて美味しそうだ。
焼いている女性にコレを1つ欲しいと言うと、席に座れと案内される。
座っている人たちは、スペアリブ乗っけご飯を食べているので、同じものを、と指差して注文する。
お店の女性に、バスに乗りたい、バス停はどこか、と聞くと、英語に戸惑った様子で、孫なのか客なのか若い男性を指名して、代わりに聞いてくれ、と言う。
男性は、バス停?という感じだったが、何やら誰かと話して、ついて来いという様子。
注文してしまったので食べ終わってから、と説明すると、分かったと頷く。
今思えば、この男性は店の人ではなく、単なる客だったらしく、食べ終わるまで待ってくれるのは親切である。
スペアリブご飯、とても美味しく45kvnd。
バス停があるはずの食堂にいる間、オレンジ色のバスがやって来て停まったのを見て、コレだ、と思ったのだが、親切な若い男性はなぜか、あれは違う、と言う。
彼は、私をカントー市内まで、自分の車で送ってくれようとしていた。
ちょうど彼は、お祖母さんとおじさんをカントーの銀行まで送って行くところだったのだ。
ニュージーランドから戻って来た二人の運転手として、食堂で朝ご飯を食べていたようで、ついでと言う事と、外国人の私にも興味津々で、車で送ることにしたらしい。
まず後部座席のお祖母さんとおじさんにNice to meet youと挨拶して、英語でのやり取りをしたいという強い思いがある彼と、私は拙い英語とGoogle翻訳で、話をしながらドライブがスタートする。
どこから来たのか、何しに行くのか、お馴染みの質問をたくさん受ける。
彼は、たったの20歳だった。
大きな三菱4WDXPANDERを運転し、今日はお祖母さんの運転手以外の仕事はないらしく、お祖母さんを銀行に送ったら観光案内をしてあげると、言った。
もちろん、お祖母さんと一緒に下りると断るが、お祖母さんが銀行の用事が終わるまでの2時間はフリータイムだから、と彼は譲らない
ここは、彼の親切に甘える事にした。
彼の名前は聞いたのだが、ヴェトナムの名前は難しく覚えられなかった。
phoneg、フォン?だったかもしれない。
地元のお金持ちのお坊ちゃんなのだろう。
まだバイクが実用車、四輪車は高級品の国で、20歳でデカい日本車を転がして、外国から帰省した身内の運転手がその日のお仕事で、学生だとも言わなかった。
行きたいところは?と聞かれるも、「Acient House」(映画の撮影に使われたフランス植民地時代の洋風大邸宅)は、遠い、と却下され、ほぼ、彼のオススメスポットを車で回遊した。
寺院のような博物館のような歴史的建物とメコン川、民族楽器のドラムの様な形のドームがある博物館、昼間はSLOWLYだと言うナイトマーケット付近。
中華風の寺院の中には、何とお懐かしい、久しぶりにお会いする「関羽」さまが!
よく横浜中華街の西門付近のお宅前を通りかかっていた私は、「I know him!」思わず笑ってしまい、ガイドの男性に伝えると、「Simirar Culture」だからと言う。
ここはヴェトナム南部だが、それでもヴェトナムは中国の影響を強く受ける東アジア文化圏だという事だ。
ただ、彼の話には、「カンブリア」と発音しているように聞こえた、と「クメール」という言葉が、よく出てきて、「カンボジア」国境が近い事を改めて感じる。
彼の話に依ると、カンブリアとはクメールの事で、このカントーにはカンボジアの寺院もあり、カンボジア人も多い、彼の付き合っている彼女は、カンブリアに家族で住んでいる、と。
その彼女がカンボジア人なのかベトナム人なのかは、よく分からない。
彼女の話が突然出てきたのは、私がホーチミンで子どもに関わる仕事をしていると、話した為だ。
彼女はカンボジアの幼稚園で仕事をしている、クメール語、ベトナム語、英語のマルチリンガルであると言い、なぜかドライブ中に電話がスピーカーphoneで繋がっていて、ガイド中、分からなくなると英語を彼女に教えてもらっていた。
彼は、なぜか中国人はfriendlyではないと言い、私の事は韓国人かと思った、と言う。
今回の旅行で、アジア人観光客は本当に多かったが、日本人には会わなかったので、韓国人だと思われるのは、その通りだと思う。
彼の中国人に対する感情の原因は良く分からないし、聞き流すしかない。
ドラム型ドーム内には、遺跡発掘現場のような写真と高床式住居のレプリカが飾ってある。
高床式住居は日本史の教科書に載っているのにそっくりで、古代の日本人の一派は、南方からやって来たのかもしれないと、繋がりを感じる。
彼の選んだスポットについて行き、そんな趣味がないのに、自分の写る写真をたくさん撮ってもらう。
この写真群を見ると、この日のカントーを思い出すだろう。笑える。
そろそろこのツアーを終了して車を下りたくなったところに、彼のお祖母さんが用事が終わったと、彼を電話で呼び戻してくれたので、ホテルまで送ってもらい、カントーの弾丸観光は終了した。
チェックイン後、部屋でカントー市内の観光スポットを見ていると、ガイドの彼が連れて行ってくれたところが多いと気づき、改めて感謝する。
メコン川の水上市場も見たので、他に行きたいのはAcient Houseだった。
ここは美しい建物のようで、ぜひ行きたかったので、路線バスで行けそうだと調べる。
朝もガッツリだったし、夜はナイトマーケットのローカルフードを食べたいから、お腹は空いたが、昼は軽めに済ませたいと思いながら、バス停を目指し歩いても、なぜか地図上に存在するはずのバス停の見当たらないカントー。
暑さでバテそうになり、Vincome centerのHighlands Coffeeで休憩。
スリムで小さなバインミーとコーヒーを食べながら、grab bikeを呼ぶ。
Acient Houseは、地元の名士の大邸宅である仏植民地風の歴史的な建築物で、一般公開もされている。
行けば、花がテラスにも庭園にも咲き誇り、静かで美しい建物である。
室内にはヴェトナム風の祭壇的な物もあるのだが、それも含めて植民地風のエキゾチックな魅力がある。
欧米人観光客も何組か居て、仏映画「ラ・マン」の撮影セットだったらしいので、それを観に来ているようだった。
拝観料は40kvnd位だった。
しばらくここでのんびりとして、その後、徒歩圏の寺院と村役場跡に行ってみた。
門をくぐった瞬間、ここ来た事あるなー、しかも今朝。。とdejave?
水上市場の食堂で出会った三菱エキスパンダーのガイドの男性が連れてきてくれた、関羽のいる寺院だった。
Acient House、近くだったのか。。
村役場の近くの禅宗のお寺をチラ見して、カントー市内の方向へ歩きながらバス停を探す。
結局、行きにgrab bikeを呼んだVincome centerまで徒歩で戻って来たところへ、オレンジ色のバスがやって来て停まる。
このオレンジ色のバスが、カントー市内の路線バス。
朝、水上市場近くの食堂にもやって来ていたではないか!
三菱エキスパンダーの男性は、どうしても私を送りたかったのか、それともバスに乗った事のない生活者だったのか、今となってはよく分からない。
「遠い」からと却下されたAcient Houseが、ガイドしてくれたスポット近くにあった事にも苦笑いだったが、あのエキスパンダーのガイドさんの親切心は感じたし、ここは一人でゆっくり見た方が楽しい。
そして、三菱エキスパンダーツアーで、私が出したのは、駐車料金200kvndだけだった。
コレも高いか安いかは考えまい、私には出すことが出来たし、ハプニングもまた思い出としては面白く、彼の親切心への寄付でもある。
バスでホテル近くまで戻り、シャワー浴びてナイトマーケットに備える。
ローカルフードの美味しい物を食べて、ビールでも飲もう。
カントーナイトマーケットは、ド派手なネオンがキラキラ輝いている屋台村だった。
半分戸外、プラスチック椅子の屋台には入るには勇気が要るので、一周した後、新しそうな店舗形式のファーストフードのような居酒屋なような、ローカルフードを提供する店に入った。
練物の串揚げ的なものと、せんべいのような形に米をまとめて揚げて海苔を巻いたコム何とか、Tigerビールを注文する。
揚げ物をお腹いっぱい食べ、ほろ酔いで、公園のクルーズ船を眺めてからホテルへ戻る。
早朝にカントーに着いてから、弾丸で我ながら、ある意味ミーハーな観光を楽しんだと思う。
次は、もう少しディープなメコンデルタの旅をしよう、そしてカンボジアまで。
そして、それとは別に、週末気軽に行けそうなHCMCからの日帰りメコン川クルーズも、行ってみよう。
明日は、昼のバスでHCMCに戻る。
0807-0808 DALAT -CAN THO
しばらく寝ていたが、夜中にサービスエリアのようなところへ到着したのがわかった。
皆、休憩に降りて行く。
トイレに行くために、私も下りる。
見ると、同じ形と色のFUTAバスが何台も横に停まっている。
コレは、チケットのバスナンバーを確認しないと、間違えそうである。
サービスエリア自体は新しそうだし、トイレもまあまあキレイな方だ。
ヴェトナム国内に、こんな場所があるとは。
外国人には、あまり知られていない世界なのだろう。
道路は、暗くて直ぐ眠ったので見えなかったけれど、ダラットーカントー間は450kmを超える距離だ。
フードコートも売店も完備で、24時間営業のようだ。
値段もローカル。
明るく賑わっている。
Google mapで場所を確認する。
出発から3時間を過ぎた23時過ぎ。
有料道路上にいて、まだ半分は来ていない、ダラットと同じラムドン省のマダグイ・フォレストシティMadagui Forestcityというリゾートの近くだった。
この後、朝方の4時ごろもう一度サービスエリアで停まり、朝6時前に、カントーに到着した。
もう一箇所は、カントーに程近いメコンデルタの町、カイベーのサービスエリアである事が分かった。
0807 DALAT
ダラット最終日。
20時ダラット発の夜行バスで、カントーに向かう事にしていた。
10時のチェックアウト後、キャリーバッグを持って夜まで過ごすので、ダラット駅で機関車に乗り隣村の観光、駅のチョコレートcafe、ダラット名物ネムヌンの昼食、ナイトマーケットでダラットピザ、という市内の観光を予定に入れた。
チェックアウト後、駅までキャリーバッグを転がす。
坂が多くて一苦労。
grab bikeに何度も声を掛けられるが、 bikeじゃ無理でしょ、と思う。
最後は、もちろんタクシーでバスステーションまで行くが、それまでは多分転がして行ける。
ダラット駅は、予想通りクラシックな可愛らしさ。
トイレまで、クラシックと言うか、コレはちょっと。。
発車時間まで1時間以上あるので、駅舎にあるはずのチョコレートcafeへ。
ぱっと見、駅舎内に普通のcafeしか無く、この店舗に変わったのかと思ったが、念のためグルッと駅舎を回り込む。
駅舎の横、奥に、口コミで見覚えのあるchocoの看板を発見。
LAVIETと言い、ココといい、あるものを活かしつつお洒落な空間である。
オレンジ色のベトナムランタンを吊るしてあるが、アジアンになり過ぎず、全体的にはシンプルで無機質でスタイリッシュな感じ。カードも使え、ドリンクの値段も日本と変わらない。
チョコレートの入った小さなムースとコーヒーを注文。
窓口で往復切符を買い、レトロな機関車に乗り込む。
アジア人観光客ばかりだが、日本人は私だけのようだった。
言葉や雰囲気では、私には中国人なのか台湾人なのか、はたまた、もしかしたらヴェトナム人なのかよく分からない。
ヴェトナム語も中国語も音の上り下りが多いように聞こえるので、ヴェトナム人、又はヴェトナム語と、はっきりと断定する自信がない。
後は圧倒的に韓国人が多そうだった。韓国語は何となく、中国語とは響きが違うので分かる。
窓の外には、メルヘンな町並みが通り過ぎて、車内皆んな携帯電話で撮りまくる。
撮って欲しいと、韓国人女性から声をかけられて、シャッターを押す。
交代で撮りましょうか、と言ってくれたが、セルフポートレートの趣味が無い事に今さら気づいて、大丈夫、と笑顔でお断りをした。
なぜか、機関車の中でキックボードに乗る子どもが。。(笑)
職業柄、子どもを見ると、話している言葉を聞かなくても、表情と雰囲気だけで日本人かそうでないかが、瞬時に分かるようになっている事に気づく。
大人は綺麗に世界標準化された化粧やファッションで、子どもほど分かりやすくないのだが、日本人の子どもは一言で言うと、小さくてもお行儀が良く見える。
幼稚園でも、自分の事は自分でする様に躾けられ、友達との関係の中で我慢を学ぶ事が重視されている。
日本で生まれ育つと当たり前の環境で、当たり前に日本人になっていくのだが、ここでは日本人として育てたいのかどうかを、意識的に選択する事ができるのだ。
良くも悪くも。
機関車は、チェイマット村(スイスのツェルマットに響きが似ているかも)という隣村に40分停車し、またダラット駅に帰って行く。
下りる前に、停車時間は40分で、発車すると、車掌さんから注意を受ける。
まさにダラットレジャーランドの観光列車なのだ。
40分の停車時間で行ける、近くの派手な寺を見に行く人が多い。
私もチラ見したが、時間が気になり、すぐ駅に戻る。
ダラット駅に着くと、またキャリーバッグを転がして、中心部のスアンフーン湖畔に戻る。
昼過ぎの時間だったので、ローカルフードランチ、ネムヌンを食べる事にした。
揚げ春巻きのようだ。
今朝チェックアウトしたホテル近くに、おすすめ店があるという。
Google MAPで探して行って見ると、THE LOCAL食堂。
ローカルフードが食べたいと、口コミ頼りに行くのだが、THE LOCAL過ぎて引き返す事が何回もある私。
と言うのもやはり、お腹が心配だからである。
バリ、そしてベトナムでも、お腹が壊れた事がある。
ああ、、ワンチャンがテーブルの上に乗っている。。
昨日のラベンダーガーデンのお洒落テラス温室レストランでも、小さな子どもが土足でテーブルの上に立っていて、親が側でニコニコしている姿を見たなぁ。。
非難はしたくないけど。。
でも今日はダラット最終日。夜まで時間もあるし、疲れてお腹も空いている。
店員さんも、観光客慣れしていないのは態度で分かる。
「外国人がなぜウチヘ?」と言った感じだが、とりあえず、welcomeはしてくれる。
他のお客と同じく、ビールとネムヌンを注文。
春巻きの皮で巻かれた肉の揚げ物。
さらに、生春巻きの皮。
生の葉っぱが大皿いっぱい。
ビールジョッキに氷が入っている。。
もしや、この店で生野菜と氷は、お腹にはヤバいのではないか。。
そして、ダブル春巻きは炭水化物祭り。。
ネガティブな思いが湧き上がってしまう。。
氷をジョッキからつまみ出し、ビールを注ぐ。
チマチマと、揚げ物をつまんでいたら、親切な店員の若い女性が、新たにライスペーパーを持って登場。
ライスペーパーに葉っぱ、その上に揚げ物を乗せてクルクル巻いてタレをつけて、渡してくれた。
「こうやって食べて」と言っている。
ローカルフードを食べたいと来たのだから、ごもっとも。
心配を投げ捨て、覚悟を決めた。
もちろん美味しい。満腹で店を出る。
確か50kvnd位で、LOCAL価格。
観光客相手の店との価格落差がすごい。
普段も、職場の日本の人たちと行く店は、モーニングでもランチでも100kvnd超が当たり前。
夜飲みに行けば、1回500kvndが飛んで行く。
確かにお腹を壊す心配もなく、日本にいる感覚で行ける店ばかり。
犬はテーブルに乗っていないし(笑)
冒険だったが、やりたい事リスト、1つクリア。
14時を回り、午後の陽射しになっていた。
近くに教会があるらしいので、行って見る。
静かで、雰囲気もいい。
木陰もあるので、しばし休憩。
バスは20時発だから、19時には、grab taxiを呼ぼう。
後は、17時からのナイトマーケットを覗いて、ダラットピザを食べたい。
教会で休憩の後は、スーパーマーケットビッグC(地図やレシートにはGo dalat
)でお土産探し。
キャリーバッグ転がしにも疲れて、近くとは言え坂を下りてナイトマーケットまで歩いて行くのも、面倒に感じていた。
grabデリバリーで、買ってきてくれないかな、ダラットピザ。
と探してみるが、それらしきものも引っかからず。
もう、Go DALATのファーストフードでも、ビールだけでもいいわ。。
ローカルフードは、鍋もバインミーシューマイも、バインカンも、ネムヌンも食べたし。
イチゴもスパークリングワインも。と、スーパーマーケットの入り口に面した公園で座って休憩。
そろそろ17時過ぎだし、ナイトマーケットが始まる時間。
突然、七輪や食材を分担して持った家族のような一行が現れ、私の目の前を通り過ぎて、公園、そして湖に向かって下りて行く。
ダラットピザ屋さんだと、ピンときた。
え、どこで営業するのかな。
ニオイが漂って来ないかと、何度か確かめ、キャリーバッグは、木陰に置いて、公園まで下りてみる。
すると、いたいた!
湖まで行かなくても、スーパーマーケットの周りの公園で、ついに念願のダラットピザの屋台発見。
1please!と、焼いてもらう。20kvnd。
手際良くクレープの様に折りたたみ、紙に包んでくれる。
やった。
最後の最後で、食べたかったダラットピザを缶ビールと食す。
香ばしい。
時間も丁度良い。
18時半を回ったところで、grab taxiを呼び、キャリーバッグと共に、ダラットのFUTABUSステーションへ。
カントーへ向かう。
大きな待合室がある、バスステーション。
日本で言うところの、バスタ新宿といった感じ。
ヴェトナムでは、電車があまり普及していないが、その代わり長距離バスが普及しているらしい。
飛行機に比べると料金も手頃な上、バスも新しく、足が延ばせるロングシートなので、長距離も快適。
まさに庶民の足で、ここには外国人はほとんどいないように見えるが、それでも窓口には英語対応できる人が必ずいる。
メコンデルタのカントーまでは、夜行バスで10時間ほど。寝ながら行けて、早朝には着くのもいい。
旅行サイト経由でも宿代より、飛行機代より安い、3800円程。
FUTAバス直接購入だと、もっと安い。
LLC飛行機だと約45分、7000円弱なので、安いと取るか高いと取るかは状況次第だが、今回はローカルバス経験もでき、車中泊で宿も要らず、カントーでは到着後早朝から時間を使える、と良いこと尽くし。
時刻表が画面に表示され、バスのナンバープレートもチケットに印字されているので、安心して待つ事ができた。
バスが到着したので、チケットをスタッフに見せ、キャリーバッグをバスのお腹に預けて乗り込む。
2段寝台式で、チケット通り上の席へよじ登る。
ドミトリーのベッドのようでカーテンで守られ、シートもキレイだし、水のペットボトルとお手拭きがサービスで付いてくる。コレは長距離も快適。
直ぐ横になる。